まずは振り返りから。
前節は東俊希のアシストがあったが、得点者はなし。第9節は仲川輝人と宮原和也。
第10節は田中駿汰と、3節連続でアシストの選手は出ているが、これ以上の結果が出ず、
何とももどかしい気持ち。GW最後の今節はスカッとした気分になる結果で締めくくりたい。
さて、以下からが今節の考察だが、まずは基本である「今節の相手に相性が良さそうな選手」
から。1人目は札幌の菅大輝になる。
今節の相手はFC東京となるが、ここまでの対戦成績は15試合(1043分)で3得点になる。
同じ3得点を挙げている相手としては横浜Mがあるが、こちらは20試合(1603分)で3得点
であり、対FC東京の方が好相性のチームになる。
「1043分で3得点」を90分単位に換算すると、ほぼ「0.25」となり、4試合に1得点のペース。
これはそれほど高い数字ではないが、今節の 札幌ーFC東京 が昨年も同じ第12節に組まれ、
同日の5月6日に開催された点がポイント。菅はここで2得点を挙げており、起用の狙いは
もちろん「昨年の再現」だ。
福岡の鶴野怜樹も相性面から狙える選手。今節は川崎戦となるが、鶴野は昨年の第10節の
対戦時にゴールを記録しており、現時点ではこれがリーグ戦での唯一のゴール。
さらに天皇杯の対戦でもゴールを記録している。
プロ入り後の鶴野は全5得点だが、そのうちの2得点がこの川崎戦であり、好相性である
のは間違いなさそうだ。ちなみに残りの3得点のうち、2得点が新潟戦であり、ここでも
狙える選手だが、問題は「プレーするか?」 今年のここまでは3試合・34分のプレーに
留まっており、前節もベンチ外。今節もおそらくベンチ外だと思うが、抜擢がある事を
願うばかりだ。
京都の一美和成も狙ってみたい選手。今節は町田戦になるが、対町田戦のここまでは
3試合(102分)で2得点。この2得点は京都がJ2所属であった2019年の第14節と第32節
に記録されている。
ご承知のとおり、町田は今年初めてJ1に昇格したチームであり、対戦歴がない選手が
多い中、この一美は好相性であるデータがある貴重な存在。ちなみに3試合のうち、
得点がなかったのは徳島に所属していた2022年の第39節での対戦だが、この試合の
一美は93分から出場しており、プレー時間はわずかに1分だった。
つまり、一美の対町田戦は実質「2試合で2得点」という結果になる。今節の出場に
関しても前節では後半14分からプレーをしており、また、主力の佐藤響が累積警告で
出場停止となる事もあり、悪くてもベンチには入るはず。相手の町田は前節で首位に
返り咲いており、一美の人気薄も確実。ゴールがあればかなりの高fpが期待できる。
背番号からは「20」の選手を狙ってみたい。2023年の第12節はピエロス・ソティリウと
ヤン・マテウス。福田心之助の3選手が得点。2022年の第12節はクォン・ギョンヨンが
ゴールと、直近2年間で4得点が記録されている。
「20」の選手は複数の該当選手がいるが、当ブログの狙いは浦和の佐藤瑶大。
今節は横浜Mとの対戦になる。上記の4名のうち佐藤と同じDFであるのが、
福田心之助とクォン・ギョンヨンの2選手。まず、福田とは今節の対戦相手が同じ
(昨年の福田の得点相手が横浜M)という共通点がある。
もう1人のクォン・ギョンヨンとは2022年のG大阪でチームメートだったという繋がりが
ある。さらに言えば、佐藤のJ1リーグ戦・初出場はこの年の第13節(柏戦)だったが、
この出場は74分にクォン・ギョンヨンと交代する形でピッチに立っている。
佐藤は今年から浦和の選手となり、ここまでは先発5試合を含む、7試合に出場。
第10節・第11節と、直近の2試合でプレーはないが、いずれもベンチ入りはしており、
コンディションに問題はないはず。前節は3失点で敗北を喫したうえ、今節は中2日
の強行日程。今節は余力十分の佐藤の出番があると信じ、メンバーに加えてある。
以下からは対戦カードからの起用。まずは 湘南−鳥栖 のカードからになる。
現在最下位の湘南と18位の鳥栖の対戦であり、後々の残留争いに大きく影響を
及ぼす可能性があるカードだが、昨年のこのカードは面白い結果が残っている。
まず、開幕節で対戦したが、ここではアウエーの湘南が 1−5 で勝利し、大橋祐紀が
ハットトリックを達成。これで波に乗ったのか、大橋は以後も得点を重ね、昨年は
リーグ戦で13得点を記録し、町野修斗に続く日本人エースとして成長した。
(鳥栖の得点者は小野裕二)
だが、2回目の対戦となる第18節では逆にアウエーの鳥栖が 0−6 でしっかりと
リベンジ。この試合では小野裕二がハットトリックを記録している。
大橋と小野が昨年に続いてプレーしていれば当然、有力な起用候補となるが、
この両名は既に移籍によってチームを離れており、このカードからは起用できない
選手となっている。
と、なれば注目は「大橋と小野以外で得点を挙げた選手」 湘南では平岡太陽と
小野瀬康介。鳥栖では堀米勇輝・藤原悠汰・樺山諒乃介の3名が該当者となるが、
今節は湘南のホームゲーム(=昨年、鳥栖が勝利した試合)であり、当ブログは
鳥栖の3選手に注目した
特に藤原悠汰は2022年の第2節の湘南戦でも得点がある選手。藤原のここまでは
5得点であり、うち、リーグ戦では2得点。このいずれもが湘南戦であり、起用可能
なら絶好の狙い目となる選手だったが、残念な事に藤原は今年からJ2の愛媛で
プレーしており、起用できない選手だ。
だが、藤原の代役は比較的簡単に見つかった。上で名前を挙げた堀米・藤原・樺山
の3名はすべて「山形に所属歴がある選手」なのだ。堀米は2021年、藤原は2022年
のシーズン後半、樺山は2021年から2022年にかけて山形でプレーしている。
現在の鳥栖には長沼洋一やヴィニシウス アラウージョなど、「元山形」の条件を
満たす選手が複数いる。そこでもう1つの条件。湘南戦で2得点の藤原悠汰との
共通点である「明治大学出身」を満たす山崎浩介がここからの起用選手という事
になる。
昨年の山崎は33試合に出場するも得点なし。アシストもなく、年間のシュート数も
わずか3本と、全く得点を予感させない選手だが、それでも当ブログが得点を期待
して起用するのはこの選手になる。
上記で藤原悠汰が今年、愛媛に移籍した事を紹介したが、山崎もこの愛媛で
プレーした事がある(2018年〜2020年)点も面白い。堀米勇輝も元愛媛(2014年)
の条件を満たす選手であり、藤原・堀米に続く得点の可能性は十分と考えたい。
最後は 神戸−新潟 からの起用。もちろん、人気は神戸の選手になるが、当ブログ
の起用は新潟の高木善朗になる。
実はこの高木、今シーズンは既に2回起用しており、今節が3回目の起用となる。
当ブログの起用方針は「ジンクス・相性」が大原則。起用する選手は毎回、大きく
入れ替わり、ぞれぞれの根拠がある。当ブログが特に高木のファンという訳でも
ないのだが、なぜか起用候補に挙がってくる選手だ。
まず、高木を起用する根拠の1つが、背番号「33」である事。今節は神戸のホームで
行われるゲームになるが、近年は相手チームの「33」の選手の得点が複数回記録
されている。
得点節は割愛するが、2023年は今年から神戸の選手となった宮代大聖(当時川崎)
がゴール。2022年は札幌のドウグラス・オリベイラにゴールがある。2021年に該当者
はなかったが、2020年にはG大阪の宇佐美貴史と当時柏の仲間隼斗に該当のゴール
がある。
もちろん、これだけが高木を起用する理由ではない。当ブログは今節、高木に似た
経歴を持つ選手の記録も調べてみた。浦和の前田直輝がその選手だ。
高木は1992年生まれで、前田は1994年生まれ。高木が2学年上の関係になるが、
この2人は東京Vの下部組織出身である点が共通している。wikiによると2010年は
共に「東京Vユース」に所属していたとあり、おそらく2人は旧知の仲だろう。
さらに東京Vの2種登録を受け、東京Vに入団した点も共通。海外挑戦の経験が
ある点も一緒だが、その所属先が共にオランダの「FCユトレヒト」なのだ。
昨今は海外挑戦は珍しい事ではなくなり、多くの選手が海を渡っているが、
研究室さんのデータによると、この「FCユトレヒト」に所属した事がある日本人
選手は高木と前田以外では藤田俊哉氏の1人しかいない。
以上のように共通点が多い前田と高木だが、この前田が神戸に好相性の選手。
前田が最も相性が良いのは名古屋所属時にハットトリックを記録した事がある
現所属の浦和(7得点)だが、神戸はこれに次ぎ、広島と並ぶ4得点を挙げている
チームになる。
対して、肝心の高木自身の対神戸戦は清水に所属していた2015年のカップ戦での
得点があるのみで、わずか1得点。寂しい数字になっている。
ところが、記録をよく調べると高木が神戸戦でプレーしたのは2試合のみ。
プレー時間も96分に留まっている。2010年からプロ選手となった高木だが、
そのキャリアのほとんどをJ2所属のチームで過ごしており、J1でプレーしたのは
清水所属だった2014年〜2015年にかけてと、現所属の新潟がJ1に昇格した
2023年以降の短い期間になっている。
高木が初めて神戸戦でプレーしたのは2015年のカップ戦予選・第5節の試合。
ここでの得点はなかったが、プレーはわずか6分。続く第6節ではフル出場で
ゴールを挙げている。つまり、上記の一美同様、高木も対神戸戦は実質は
「1試合1得点」であり、神戸に好相性の可能性がある選手だ。
「神戸戦でプレーしたのは2試合のみ」の高木なので、今節、出場すれば
リーグ戦では初対戦(※)という事になるが、ここでも面白いのが前田直輝の記録。
前田が神戸戦で初得点を挙げたのは今節と同じ「第12節」での試合だったのだ。
(※) 2014年・第14節での対戦でベンチ入りはしているが、プレーはしていない。
高木起用の理由として「33」「前田直輝との繋がり」を挙げたが、まだ根拠がある。
それは当ブログで時折出てくる「固め打ち」からの狙いだ。
この言葉は当ブログが独自に使っている表現になるが、初めて使ったのは
新潟でもプレー歴がある山崎亮平(現JFL・栃木C)についてだったと記憶している。
カップ戦、天皇杯などを含む、山崎のキャリアハイは2014年の11得点だが、
山崎はこの11得点の大半を限られた期間で取っている。まず、第2節で2得点を
挙げた後は第4節(3月22日)でもゴールを記録し、ここで3得点を記録している。
その後、しばらくゴールから遠ざかった山崎だが、第22節(7月20日)で約4か月
ぶりのゴールを記録。すると1か月後となる8月20日の天皇杯の試合までに
一挙に5得点を挙げ、この年は11得点中、8得点を短期間で「固め打ち」している。
山崎は他の年にもこうした傾向があり、新潟に所属していた2015年は年間8得点
だったが、このうちの5得点を5月23日から6月20日までの1か月にも満たない
期間で記録。また、昨年はJ3の宮崎に所属して年間4得点だったが、このうちの
3得点が第35節〜第38節(11月12日〜12月2日)という短期間で記録されており、
「元祖・固め打ち男」の面目躍如といったところだ。
そして、高木も「固め打ち」の該当者の1人と判断している。例えばプロ初年の
2010年は5得点を挙げているが、このうちの4得点を9月12日〜26日に行われた
J2・第25節〜第28節で記録している。
高木のキャリアハイは2016年と2021年の10得点だが、この2年にもハッキリと
傾向が出ている。2016年は第24節〜第26節で3試合連続ゴールを挙げ、
さらに8月27日〜9月18日にかけては天皇杯2試合を含む4試合連続ゴールを
記録。10得点中、7得点が短期間で記録された「固め打ち」だ。
2021年も第2節〜第7節までで6得点の荒稼ぎ。第22節と第23節でも2試合連続
ゴールで3得点。10得点中、9得点をこの期間で記録している。
そして、高木は前節で今年の初ゴールを記録しており、これが何を意味するサイン
なのかは説明する必要はないだろう。今節のキャプは自信を持ってこの高木善朗に決定。
前節に続く劇的なゴールを決め、当ブログの期待に応えてくれるはずだ。
2024年05月05日
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